ブランド理念の”西洋と東洋の文化の融合”をテーマに日本的美意識を表現
今回の改修では、立ち並ぶ存在感のある柱と自然光が店内に差し込む大きなガラス窓のリカルド・ボフィル氏による外観建築は建設当初のままに、内の装いとして本物の素材・自然の構成で和との親和性と融合性を表現している。和紙壁や土の左官壁、洗い出しや特注で焼いたタイル、楢の皮付き無垢材などの自然な素材。黒染め鉄板やステンレス、金・銀の金属左官の硬質な素材。それらを床や壁・什器等 様々な景色に差し込み、ボフィル建築のガラス・砂岩と対比・融合させ空間を構成している。その中に、黒松の造園・美里粘土の本土壁・大井川ナメリ石の敷石等の自然を佇ませ、建築と内装との親和性をより高めている。ユナイテッドアローズが創業以来テーマとする「西洋と東洋の文化の融合」を元に、和と美意識を世界発信する新たに誕生した店、TABAYA United Arrows。その志に少しでも近づけられるよう設計をした。（室園沙織／エイジ）
「TABAYA United Arrows」
所在地：東京都渋谷区神宮前3-28-1
オープン：2025年4月25日
設計：エイジ 室園沙織
床面積：890㎡
Photo：ナカサ＆パートナーズ 千葉圭子
【内外装仕様データ】
床：洗い出し仕上げ／モルタル拭き取り（淡路砂利三分／中野組） 左官仕上（ポリーブル／原田左官工業所） 石貼り（ラバグリジア 600角／松下産業） 特注タイル200角敷き込み（range）
壁：左官仕上げ（ピューロメタロ／Ideal Work、錫・金 コテ仕上げ／中野組） 石貼り（アルメニアゴールド ビシャン仕上げ 600角／松下産業） 和紙貼り（KP7199／KAMISM） 木壁／楢材突板（ティンバークルー） 本土壁／美里粘土（塩の）
天井：木格子天井（グラビオUB MA／大建工業）
家具・什器：木製ベンチ（コンプレックス ユニバーサル ファニチャー サプライ） 特注ラグ（パシフィック ハウス テクスタイル）
その他：造園（塩の） 照明（モデュレックス）
室園沙織／エイジ
1991年、武蔵野美術大学空間演出デザイン課卒業。同年、株式会社スーパーポテト入社、杉本貴志に師事。1996年、株式会社エイジ設立。
