現地の文化や歴史、日本的視点が融合した複合商業施設&住居エリアの開発
「Urban Oasis」をテーマに、発展する都市の賑わいの中に浮かぶ緑の庭と住まいを創造。低層に商業と駐車場、高層タワー2棟の分譲マンション棟は東急不動産の「BRANZ」ブランド。サービスアパートメント棟の「Swissôtel Living」はフランスのアコー(Accor)グループによって運営さています。
日本とインドネシアの融合を目指し、各所に用いている縦格子(ルーバー)に見られる「細やかさとおおらかさ」の共存や、「驚きのある心地よさや落ち着き」を生み出す為に、期待感や気持ちの切り替えを促す「つなぎの空間(中間領域)」を大切にしました。更に、歴史的に同じ島国であるインドネシアと日本の暮らしの場には、古来より木と土が使われてきたことから、「木と土」を「縦格子と左官材」として新たに解釈し、時や光・視線の移り変わりよって多様な表情をと共に、流行に左右されないタイムレスな価値を生み出します。
スカイロビー階(11階)では、空に溶け込む空間創りの為、外壁側の柱には様々な表情のミラーを用い、緑豊かなプールを中心にコンドミニアムとサービスアパートメントのロビー・レストラン・ジムが配置され、回遊性をもったプランによりストレスのない移動と、伸びやかでグラデーショナルな機能のつながりを実現しています。
(大久保敏之/フィールドフォー・デザインオフィス)
「BRANZ Mega Kuningan & Swissôtel Living Jakarta Mega Kuningan」
所在地:インドネシア ジャカルタ 南ジャカルタ市
オープン:2025年4月15日
設計:清水建設 栗原 航、寺崎龍太郎、伊藤伸司、米田雄毅、薩摩亮治、Gde Aditya、Viza Tistamara、Labib Ilmi、Narizka Ayu Nasution、Candra Kusuma
フィールドフォー・デザインオフィス 大久保敏之
床面積:117,393㎡
Photo:ナカサ&パートナーズ 辻谷 宏
【内外装仕様データ】
床:現地大理石 花崗岩 タイル
壁:左官材 木製ルーバー ミラー
天井:EP塗装 木製ルーバー アルミ複合板ミラー
その他:家具、什器(Indovickers、Bloom)
Shimizu Corporation Global Design Department
清水建設株式会社の海外設計部署としてこれまで東京、シンガポール、ジャカルタ等世界各地に拠点を持ち設計活動を展開。各地で生産施設、超高層ビル、内装案件等に従事している。
栗原 航/清水建設
1965年生まれ。1991年清水建設株式会社入社。東京、大阪勤務の後、2006年よりタイ、シンガポール、ジャカルタの設計室長を歴任。2024年より本社グローバル事業本部副本部長。
寺崎龍太郎/清水建設
1978年生まれ。日本の大学で社会学を学び2002年に渡米。大学院で建築学を学び修士課程を卒業。ジョージア州の設計事務所勤務を経て、2009年、清水建設に入社。主に集合住宅・生産施設の設計に携わる。米国ジョージア州・メリーランド州のアーキテクト資格および一級建築士資格を取得。
大久保敏之/フィールドフォー・デザインオフィス
人類初の月面着陸の年に地球に生まれる。幼少、文字よりも先に秘密基地の断面図を描く。企業のイノベーション・知識創造をデザインで実現する為、CIからインテリア・ランドスケープの隔てなく最適なデザインを提案。シネマコンプレックスを多数担当。アミューズメントの「遊び心」をクリエイティブワークプレイスへと展開。ここ数年は成長するアジアの企業も担当する。