NOSE SHOP ONE FUKUOKA

福岡の水景とブランドの上質感を工業的な素材で表現

 

ニッチフレグランスを専門に取り扱う「NOSE SHOP ONE FUKUOKA」のインテリアデザイン。主要なマテリアルには、福岡1店舗目でも使用したセメント板を選定しました。これにより姉妹のようなつながりを表現し、ブランドイメージを面として伝えることを目指しました。そのうえで、水辺の豊かな福岡の環境を想起させる波板を新たな要素として加えました。什器の背景に設えた波板が、香水をゆるやかに仕切り、ひとつひとつ異なる魅力を静かに引き立てます。
店舗は、エスカレーターを背に共用通路に面した細長い区画に位置しています。周辺環境に自然と溶け込む立地のため、波板を市松状に配置し、壁面としての存在感を高めました。これにより、 エスカレーター側からも香水が垣間見え、店舗の存在を視覚的に伝える役割を果たしています。また、什器に備えた照明には、周囲の環境とは異なる光の色を採用し、店舗の輪郭を際立たせています。照明やサインの光が波板に陰影をもたらすことで、本来は工業的な印象のあるセメントの質感に、上質で静謐な佇まいが生まれています。香水の多様性が際立つよう、質感と光によって空間を構成しています。(小栗誠詞/イド

 

 

「NOSE SHOP ONE FUKUOKA」
所在地:福岡県福岡市中央区天神1-11-1 ONE FUKUOKA BLDG.2階
オープン:2025年4月24日
設計:イド 小栗誠詞 岩瀬駿也
施工:ジェーピーディーエイチ
床面積:36.39㎡
Photo:山内紀人

 

【内外装仕様データ】
床:既存利用
壁:LGS組み不燃合板t12.5下地セメント板貼り仕上げ(フレキシブルシート/ノザワ、波板スレート/チヨダセラ
天井:既存利用
家具・什器:厨房什器下地セメント板貼り仕上げ(フレキシブルシート/ノザワ、波板スレート/チヨダセラ

 

小栗誠詞/イド
インテリアデザイナー。1983年愛知県生まれ。2008年多摩美術大学大学院修了。acrylic、nendoを経て、2013年に株式会社イドを設立。インテリアを中心に、プロダクト、グラフィック、ブランディングに至るまで幅広く活動を展開。

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