神田明神文化交流館 EDOCCO
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「アイデンティティの記号化によるコミュニケーション偶発と神社再生」    
神田明神文化交流館 EDOCCO (EDO Culture Complex)は、1300 年の歴史を持つ神田明神境内にある「神社としての領域を超えた」多機能な文化交流施設である。若者の宗教離れ、参拝習慣の減少など神社存続の危機に対し、今までの神社に興味がなかった人々が訪れる「きっかけ」をつくることで来館者を増加することが使命であった。用途的にはカフェ・物販・文化体験ホールなど既存施設にない要素をプログラムしながら、空間的にも新たなアイデンティティを付加する必要があった。例えば・・・神田明神は千歳飴の発祥の地であり、七五三という数字にゆかりがあることから「七五三」や「神社らしさ」を記号化し、空間に埋め込むことで神田明神ならではのアイデンティティを体現できるのではと考えた。記号化された空間は?語となって、来館者から来館者に語られコミュケーションを偶発させる。その仕組みが現代に伝統を引き継いでいく仕掛けになり、神社に興味を持ってもらう「きっかけ」になるのでは、と。
日本の伝統を守り育みながらも、新しい文化や変化を受け入れ、それを盛り上げることのできる場所、そして若者やインバウンド客が自然と集まるインパクトのある場所をつくること。それが、神社再生につながるのではと考えた。

 

神田明神文化交流館 EDOCCO

所在地:東京都千代田区外神田
オープン:2018年12月
床面積:1250㎡
撮影:ナカサ&パートナーズ 河野政人
Designer:

大西 亮 乃村工藝社 ○プロフィールへ