BAMBOO SALON vol.10

13月23日(金)、BAMBOO SALON vol.10が開催された。BAMBOO SALONは、BAMBOO MEDIAが「空間デザインコミュニティのプラットホーム」となることを目指して開催しているイベントで、様々な分野のデザイナーや建築家、クリエイターなどがトークセッションを繰り広げる。今回は、菓子麻奈美氏(UDS)、片平麻衣子氏(parkERs)、松本直也氏(松本直也デザイン)の3名をゲストに迎え、「30代デザイナーが目指すデザインの向こう側」をテーマにそれぞれの哲学や思いが語られた。

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菓子麻奈美氏(UDS)

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片平麻衣子氏(parkERs)

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松本直也氏(松本直也デザイン)

イベントは、特別協賛のパナソニックが新たに発売したタンブラスイッチ製品「CLA-CHIC(クラシック)」シリーズのプレゼンテーションからスタート。この製品は、国内の配線器具市場の約8割を占める同社が、自社のスイッチ製品の歴史と進化を見つめ直す中で生まれてきたという。パナソニックES社 技術本部 主幹の足立卓実氏は、「弊社のスイッチやコンセントは、1918年の創業製品であるアタッチメントプラグに始まり、以後、安全面や施工のしやすさを高めながら、ユーザーの快適性や空間におけるデザイン性を追求し、進化してきました」と話す。2000年に発売された同社の「コスモシリーズワイド21」は、その使いやすさから大ヒットし、住宅からオフィスなど様々な場所で見かける。
「この他にもスイッチ上で指を動かすだけで調光できる高機能なシリーズなども登場しています。その一方で、近年、増えているインダストリー志向や、クラフト感のある空間においては、弊社の高機能スイッチよりも、かつて主流であったタンブラスイッチのニーズが高い」(足立氏)
「CLA-CHIC」シリーズは、同社の既存のタンブラスイッチを基に、質感や色合いを現代の空間にマッチするテイストで仕上げている。ホーローのような表情の塗装を施したプレートは、タイルや木質素材との親和性が高い。また、アルミ素材の質感が生きた既存のタンブラスイッチも併せて、今の住空間や商業空間に向けて提案する。(製品の詳細は記事の後半で)
ホテルなど居室空間を手掛ける機会が多いUDSの菓子氏は、「職人の工芸技術を取り込んだ空間など、人の手仕事の質感や触感がポイントになる場所で活用できそう」と、その印象を語った。

配線器具「CLA-CHIC SERIES(クラシック シリーズ)」

配線器具「CLA-CHIC SERIES(クラシック シリーズ)」WS5116SW+WS9561SW組み合わせ

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製品プレゼンテーションを行う、パナソニックES社 技術本部 主幹・足立卓実氏

 

次に、今回の主題である「30代デザイナーが目指すデザインの向こう側」へと話は移っていく。まずは登壇した3名が手掛けたプロジェクトと自己紹介が行われた。

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菓子氏が設計を手掛けた宿泊施設「BUNKA HOSTEL TOKYO」

ホテルや飲食店、商業・公共施設などの企画から設計、運営まで手掛けるUDSの菓子氏は、最近携わった複数の宿泊施設を紹介。「コートヤード・バイ・マリオット 東京ステーション」といったビジネス型から、東京・浅草「BUNKA HOSTEL TOKYO」の宿泊費が安くローカリティが強いプロジェクトなど幅広く手掛ける中で、常に地域とのつながりや、まちづくりを意識した企画、ブランド構築、設計を心がけていると語る。

 

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片平氏が手掛けたグリーンを取り入れたプロジェクト

続いて登場したのは、parkERsの片平氏。parkERsは、「青山フラワーマーケット」を運営するパーク・コーポレーションにおいて、室内緑化や、植物を生かした空間デザイン、コンサルティングを行うセクション。理美容室を多く手掛けるタカラスペースデザインを経て同社に加わった片平氏は、「モノそのものをデザインすることよりも、空間における体験や、人間の感覚を呼び起こすようなデザインを心がけています」と語る。花や緑が生い茂るカフェ「Aoyama Flower Market TEA HOUSE」など水や光、植物を取り入れたインタラクティブな事例が紹介された。

 

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松本氏がデザインしたヘアサロン「ARUBEKKI HAIR」

次にプレゼンテーションを行ったのは、松本直也デザインの松本氏。松本氏は、大阪を拠点に数々のバーや飲食店などを手掛けている野井成正氏の事務所を経て独立。飲食店、ブティック、ヘアサロン、オフィス、納骨堂など多様な業態の他、屋台や一日限りの仮設バーなど、一つの設計手法やテイストにとらわれないデザインが特徴。「デザイナーは、オーナーの思いをできるだけ実現するために、オーナーが考えていることや迷っていることをジャッジする力が大切。私から『こんなデザインにしましょう』と提案することはほぼない」と松本氏は語る。

 

63名のプレゼンテーションの後、BAMBOO MEDIA 代表の笈川誠が加わりトークセッションが始まった。
まず、菓子氏が企画から設計、運営まで一気通貫でプロジェクトに携わっている事が挙がる。「全体のプロデューサーのような動き方。海外の建築家やデザイナーは普通に行っていることだが、日本のデザイナーの職域も広がっているのを感じる」(笈川)という言葉に対し、菓子氏は、「肩書を聞かれることが多いが、なんと答えるべきか迷う時がある。昔はそれで悩んだこともあったが、今は自分のやりたいこと、やるべきことができれば気にしないで良いと思っています。自分が『コレでなければいけない』という意識はありません。自分が手掛けているプロジェクトで、店の運営スタッフをやる必要があれば担当する」と語り、企画・設計・運営まで行うUDSを体現するようなスタンスが垣間見えた。

一方、松本氏は「あくまでも自分はプレーヤーであり、建築家であるという意識は持っています。しかし、これが作りたいという思いよりも、使われることを第一に考えた空間、形だけでなく、ストーリーを表現した空間を生み出すことを大事にしたい」と話す。コストを抑えるためにインターネットで素材を調達したサンドイッチ店の屋台、DIYで仕上げたカフェ、オーナーの好みで空間のアートを変えていけるヘアサロンなど、インテリアデザインの在り方そのものを問い直すようなプロジェクトが、その言葉を裏付ける。

また、片平氏は、デザイナーの職域が変化していることに対して、抵抗なくプロジェクトに取り組んでいるスタンスを示す。
「昔から人の楽しさや気持ちよさをつくりたいと思っていて、それを表現する手段として今の仕事をしています。私が携わっている植物を用いた空間づくりは、育てていくインテリアづくりでもある。光や水、植物と人がどのような関係にあるかということを検証しながら、さらに建築や空間へ発展させていきたい」(片平氏)

最後に笈川が、「近年の商業施設でディベロッパーが求める“オンリーワン”の店というキーワードに、店舗経営者側も徒労感を募らせている。冒頭のスイッチの話と似ているが、デザインや機能を突き詰めてとことん先まで行った時に、『本当に求めていたのは何だっけ?』と立ち返っていく頃合いなのではないか。それぞれ自分で新たなフィールドを切り拓いている彼らの世代が、社会の新しい価値や局面をつくっていく予感がある」という言葉で会を締めくくった。

次回のBAMBOO SALONは4月開催。今回の一つ上の世代、40代デザイナーにフィーチャーした内容を予定している。

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トークセッション後の懇親会風景

 

【配線器具「CLA-CHIC SERIES(クラシック シリーズ)」詳細】
2017年12月に発売されたスイッチとコンセント、プレートの配線器具シリーズ。最新の技術を導入した高機能スイッチとは異なり、シンプルなON、OFFの機能だけを持ったレトロな印象の形状が特徴。操作時の“カチッ”という音と指に伝わる感触が心地良い。既存のタンブラスイッチをホワイト色にリメイク、プレートはメラミン焼き付け塗装でホーローのような質感に仕上げ、タイルや左官、木質系の壁面と相性が良い。一方、既存のアルミ製プレートも揃い、インダストリー系の空間にもマッチする。製品ラインナップは、「埋込式のタンブラスイッチ」に、メラミン焼き付け塗装を施した「スイッチプレート」と「コンセントプレート」。味わいのある質感と形状のスイッチを求めるユーザーに一度手にとってほしい。

クラシックパンフ表紙

クラシックパンフ裏表紙

AC161AAJNLSTDW1-PA0010002

WS9562SW 2連スイッチ

WS5116SW×2+WS9562SW 
2連スイッチ組み合わせ

WS9563SW 3連スイッチ

WS5116SW×3+WS9563SW 
3連スイッチ組み合わせ

WS5116+WS9561組合せ

WS5116+WS9561組み合わせ

品名:クラシックシリーズ
品番:WS5116SW 他15品番
希望小売価格:WS5116SW 1,080円(税抜、工事費別)http://www2.panasonic.biz/es/densetsu/haisen/switch_concent/cla-chic/

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