SWING LAB

「SWING LAB」は子供向けのアートスクールです。「“問い”が生まれる場所」をコンセプトに、うねる壁、沈まない池、たくさんの穴、秘密基地などなど、子供たちの「どうして? なぜ?」を引き出すような工夫を盛り込みました。
設計にあたっては、自らのデザインに「問い」を投げかけ続けるという独自のスタイルを試みました。まずはクライアントの希望をもとに必要な機能を落とし込み、オーソドックスなレイアウトプランを作成。そして各部に渡って、なぜこうでなければならないか?と徹底的に自らのデザインを疑っていきます。その過程で様々な先入観や大人の都合によって、それらが形作られていたことが明らかになってきました。例えば、なぜ壁は真っ直ぐ建てられているのか。それはコストや建材やスケジュールなどの合理性から決まってくるものです。その理由が分かったところで、その観念を一度壊してみることにしました。そして、その議論をさらに細かく続けた結果、無作為な曲面からなる穴だらけの異質な壁が立ち現れました。このような調子で、先入観から決まっていた様々な要素を丁寧に解き放つことで生まれてきたのが、この不思議な空間です。
SWING LABを初めて訪れた子供達はすぐに空間を探索しようと駆け巡り、先生方にたくさん質問をぶつけてくるそうです。文字通りの「問い」から生まれたこの場所はアートに向き合う子供たちのアイスブレイクの役割も果たし、柔らかい頭に切り替えてくれる空間に仕上がりました。(小野 司/tono

 

「SWING LAB」
所在地:〒106-0047 東京都港区南麻布4-2-34
オープン日:2018年8月
トータルデザインプロデュース:tono 小野 司
コンセプトディレクション:maru styling office 新井まる
実施設計:TSUMIKI
施工:VOICE
床面積:139.32㎡
Photo:宮本啓介

【内外装仕様データ】
床:オーク無垢材フローリング特注品(ニッシンイクス) 左官仕上げ(ARTTEX/スタジオアナグラム) クリアレジン仕上げ カーペット敷き(Human Nature/ Interface
壁:麻炭入り漆喰左官、光触媒塗装(オプティマス
天井:麻炭入り漆喰左官、光触媒塗装(オプティマス
家具・什器:スツール(カリモクニュースタンダード
その他:シケ絹スクリーン(松井機業


小野 司/tono
1977年東京都生まれ。早川邦彦氏他の設計事務所にて建築家修行の後、2007年株式会社リビタに入社。約9年間勤務の後、2016年株式会社tono設立。リビタでは大型のシェアハウスやシェアホテルの企画デザインを手がけ、生活様式、価値観が多様化する中で、ハード・ソフト両面からの場作りを実践し続ける。その経験をもとに、単なる表層のデザインに留まらない新たな付加価値を生む空間をデザイン・プロデュースしている。現在は屋久島と東京を拠点に活動中。


赤岩民雄/TSUMIKI
1979年群馬生まれ。株式会社日商インターライフ、デザイン事務所勤務を経て、2010年株式会社MARU-TASU設立。2017年より株式会社TSUMIKIに設計・制作の両面において参画。ビジョンを描く設計を入り口とし、デザイン/設計/制作、いずれの場面においてもビジョンを超える空間づくりの可能性へアプローチを続けている。

Share