イノベーティブ SHIROUX / 日本料理 青碧蒼 AOMI

〈イノベーティブ SHIROUX〉
ハワイで創業から100年以上の歴史を誇る“天国”にふさわしい館「ハレクラニ」の伝統を念頭に、白を基調をとした控えめながらも優雅、優美で、洗練された空間が、そこから一望できる自然と海の美しさを一層高めている。眺望を生かすための細長い長方形のスペースは、ゲート風に何気なく造作を施すことで、2つの空間に仕切られた。窓から近い席はパティオ風として日中は眺望を満喫し、サンセット後には、マングローブや森の緑、海と海に映る光をイメージに依頼した2 枚のアブストラクトアートワーク(制作/Mellisa McKinnon)がゲストの目を楽しませる。眺望から離れた席は、ハレクラニのロゴのオーキッドを描いていただいた左官アート(制作/久住有生)や、沖縄の穏やかな波をイメージしたターコイズ色のグラデーションパネル、シェードシャンデリアが、幻想的かつ華麗に、昼と夜のムードをがらっと変貌させつつ、いつでも優しくゲストを包み込んでくれる。

〈日本料理 青碧蒼 AOMI〉
ホワイエからメインダイニングにかけて広がる左官壁(制作/久住有生)は、沖縄の自然をイメージして、現地の土や珊瑚などを使うことにより、前面に広がる自然へと導き、静寂を憶える空間を生む。カウンター席では、沖縄織物の知花花織(ちばなはなおり)の文様をウォーターカットで施した金物シートを、2枚合わせ、1枚ずつシャンパンゴールドとグレーに色を微妙に変えることにより、刺繍のような立体感を表現した。毎晩違う姿を見せてくれる空と海のサンセットのショーの後には、この高さ3mx幅6mのドラマチックなスクリーンが、琉球松の無垢カウンターを舞台に、腕を振るう主人公となる料理人のバックドロップと変わる。メインダイニングの左官壁にあるアクセント照明用の金物アルコーブやカーペットなどにも、沖縄のモチーフを存分に取り込み、豊かな土地の風情を醸し出す。(堀井直子/NHDConcepts

 

イノベーティブ SHIROUX / 日本料理 青碧蒼 AOMI
所在地:沖縄県国頭郡恩納村名嘉真1967-1 ハレクラニ沖縄
オープン:2019年7月26日
設計:NHDConcepts 堀井直子
床面積:イノベーティブ SHIROUX/300㎡ 日本料理 青碧蒼 AOMI/185㎡ ※いずれも厨房含まず
客席数:イノベーティブ SHIROUX/56席(個室8席) 日本料理 青碧蒼 AOMI/36席(個室8席、カウンター8席)
Photo:ナカサ&パートナーズ


堀井直子/NHDConcepts
アメリカ・インディアナ州立パデュー大学(Purdue University)インテリアデザイン科を卒業後、1995年、ホスピタリティデザインで世界的に有名なハーシュ・べドナー・アソシエイツ本社(HBA、米国加州サンタモニカ)に入社。2001年、都ホテル東京のリノベ―ション担当の後、アメリカ、日本、韓国、中国、ロシアなどで、HBAの中心メンバーとして数々のプロジェクトを成功させるなど、恵まれた環境のなかで豊かな経験を積み、2012年に独立しNHDConcepts (NHDC)を設立。

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