肉割烹SHUN

自然の力強さを感じさせるマテリアルとアート

大阪を代表する歓楽街、北新地。そこからから四つ橋筋を挟み反対側に位置する閑静な商業地域に出店した「肉割烹SHUN」。業態はフレンチをベースとしたイノベーティブフュージョン。有名フレンチ、日本料理店で修行を積んできたシェフ橋本氏が、こだわりの肉割烹料理を提供する。
店のコンセプトは「食の体験と大人のカウンター」。店内のレイアウトはシェフのパフォーマンスが際立つスタイルとし、キッチン内にはアイランド型のワークテーブルを配置。火鉢などの直火を用いたライブ感溢れる調理を視覚的に堪能できるよう構成した。デザインイメージは、シェフの素材を最大限に生かした和牛料理とその調理方法と素材に対する考え方から、自然や大地の力強さを彷彿させるものとした。その中でも、火や生命などの最も原始的な要素に着目。ベースは温かみのある赤をメインカラーとし、料理が並ぶカウンターには、エネルギーを放つ存在感のある明るい色調の御影石を置いた。それらは動と静、熱と冷といった相反するイメージに重ね合わせている。また、店内奥の大判のミラーは、視覚的な広がりを作り出すほか、店頭の植物を映し出し、火・緑・大地などの自然要素をより強く表す。2つの個室には花を抽象的に表現したアートを配置。絵の具の擦れや跳ねのテクスチャを重ね、素材感を出しつつ、暖色系の鮮やかな色彩で華やかにゲストを迎える。イノベーティブな料理と空間が、多くの人を楽しませることを期待している。(市村隆剛/モノグラフ

 

「肉割烹SHUN」
所在地:大阪府大阪市北区曽根崎新地2-4-21 キチリンビル1階
オープン:2023年1月19日
設計:モノグラフ 市村隆剛
照明計画:ワイ・ライツ 池田遼太郎 奥田啓晃
アートプロデュース:Ergo 市村陽子
石材:関ヶ原石材 宮下康太 新村みゆき
施工:乙井商店 乙井悠平
床面積:66㎡
席数:20席
Photo:ナカサ&パートナーズ

【内外装仕様データ】
床:耐火野地板(ニチハ)の上ワックス仕上げ
壁:特殊塗装
天井:スケルトン天井 吹き付け塗装 カウンター/特殊塗装
その他:カウンター/天板・ブラウンファンタジー(関ヶ原石材)+耐火野地板(ニチハ) イス(オリバー)個室/イス(KARE) テーブル/メラミン化粧板(イビケン) 店頭/植栽(ユニバーサル園芸社) ドアハンドル(ユニオン


市村隆剛/モノグラフ
インテリアデザイナー。1978年北海道生まれ。2004年武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科卒業後、商空間に於けるデザイン業務に携わる。2015年株式会社モノグラフ設立。『空間デザイン×アート』の独自スタイルで飲食、専門店を中心に幅広いデザインを手掛けている。

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