能作 KITTE丸の内店

日本らしい空間的要素を表現するマテリアル

真鍮と錫で生活道具を作り続ける製造メーカー「能作」とは、2000年に製品開発から関わりが始まり、世界で初めての錫100%の器を協働して開発をしました。その後、展示会の会場デザイン、直営店のショップデザイン、社屋の設計と、全ての空間デザインに20年以上関わり続けています。
東京駅前の「KITTE丸の内店」では、日本らしさを表すため、桧材・杉材・榀材・暖簾と日本の素材を使い、主力製品「オニオン風鈴」の大きな照明器具を吊るして、能作らしさも表現しています。店内に構成された梁型は、「風鈴」を吊るすためのものであると同時に、空間に変化と奥行きを与えています。また、能作の店舗では常にスタッフが気持ち良く働ける環境を計画しています。今回も店内の窓際に、カウンターの手元を隠した作業スペースを設け、店内の見通しを良くして、東京駅の眺望も楽しめる居場所をつくりました。(小泉 誠

 

「能作 KITTE丸の内店」
所在地:東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー KITTE丸の内 4階
オープン:2023年3月
設計:小泉誠+Koizumi Studio 平田真貴
家具:こいずみ道具店 大柴いずみ
照明計画:たけでん
施工:ヤマトマネキン
床面積:51.38㎡
画像提供:Koizumi Studio

【内外装仕様データ】
床:単層ビニル床シート貼り(HITOE Fine/東リ
壁:PBt12.5下地AEP塗装
天井:既存利用 AEP塗装
家具:カウンターチェア(TETSUBO/クワハタ) 風鈴型ペンダント(能作


小泉 誠
家具デザイナー。1960年東京生まれ。木工技術を習得した後、デザイナー原兆英と原成光に師事。1990年Koizumi Studio設立。2003年にデザインを伝える場として「こいずみ道具店」を開設。建築から箸置きまで生活に関わる全てのデザインを手がけ、現在は日本全国のものづくりの現場を駆け回り地域との恊働を続けている。2015年には「一般社団法人わざわ座」を立ち上げ、手仕事の復権を目指す活動を開始。武蔵野美術大学名誉教授。多摩美術大学客員教授。2012年毎日デザイン賞・2015年日本クラフト展大賞・2018年JIDデザインアワード大賞・IF DESIGN AWARD 2023など国内外の受賞多数。

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