TOKYOシェアオフィス墨田

築45年の繊維試験場をリノベーションしたシェアオフィス
 
様々な働き方を実践するために、東京都が開設したオフィスのデザイン。すべての工程において、「未来にやさしいこと」に重点を置いた船場のエシカルデザインの観点から考え、築45年の繊維試験場をシェアオフィスにリノベーション。新しく作り変えるのではなく、廃棄物を意匠に転換して大胆に活用し、サステナビリティと意匠性を両立させたデザインを実現した。
既存のものを可能な限り修繕して残せるように検討し、その中でもどうしても解体しなければならなかったものや、施工時に発生する端材をアップサイクルした。例えば、丸太製材時に出る端材はカウンターの仕上げ材とペンダント照明に活用、空調や電気設備の入れ替えのために解体した金属製の天井材は、カウンターテーブルやペンダント照明へとリデザインし、解体した壁材もカウンターテーブルとして使用した。デザイン性にこだわりながら廃棄物再利用の可能性を広げることに挑戦し、施工における廃棄物のリサイクル率95.6%を達成した。(成富法仁/船場
 
 
「TOKYOシェアオフィス墨田」
所在地:東京都墨田区本所3-15-5
オープン:2022年4月1日
設計:船場 成富法仁
床面積:733.68㎡(各階244.56㎡、3フロア)
Photo:Naoki MIYASHITA
 
【内外装仕様データ】
床:モルタルクリア塗装(スラブ床) コルクタイル貼り
壁:AEP塗装
天井:スケルトン 一部既存天井AEP塗装
その他:家具、什器/多摩産材木材 バタ材 パーティクルボード 廃材 再生材特殊塗装 等
 

成富法仁/船場
船場 エグゼクティブフェロー、一級建築士。1981年生まれ。武蔵野美術大学卒業。商空間をはじめ大型のオフィス空間や公共施設も手がける。発信性の高いハイコンテクストなディレクションを心掛けており、近年はエシカルデザインを体現する空間のあり方を模索し続けている。DEZEEN、SKY Design Shortlist(共に海外)、グッドデザイン賞、日経ニューオフィス賞など多数受賞。

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