A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA

ブランドの世界観を表現する空間と、ものづくりの思想を示すインスタレーション

 

多様なアイデアに挑戦する「A-POC ABLE ISSEY MIYAKE」の姿勢を体現するため、金属を用いたインダストリアルなイメージで空間を構成しました。空間を象徴するのは、深い「黒」です。光により陰影を映し出す、深みのある黒いメタリックな質感は、鉄の表面に特殊なメッキ加工で、黒い結晶性の皮膜を重ねることにより生み出されています。この黒い鉄を壁面や什器に用い、モノトーンを基調とした空間を生み出しています。光を受けて繊細に表情を変える黒い結晶と、無機質な金属の質感が、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEの実験的なものづくりと呼応します。店舗が位置するフロム・ファースト・ビルは、1975年に竣工し、青山を象徴する建築のひとつとして知られています。その歴史を感じさせる既存の建築の痕跡を残しながら、新たに加えられた黒い金属とのコントラストによって、新旧の時間が共存する空間を構成しています。地下1階から地上2階までの3つのフロアは吹き抜けによってつながり、ファッション、アート、デザインなど、さまざまなクリエイションが交差する一つの空間となっています。
また今回、店舗のデザイン設計のほか、オープニングのインスタレーションをデザインし、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEの創作の原点である「一枚の布」を空間へと展開しました。服のパーツが織り込まれた一枚の布が、地下1階から地上2階までの空間をダイナミックに横断します。衣服になる前の一枚の布を建築スケールへと拡張することで、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEのものづくりの思想を象徴的に表現しています。(吉岡徳仁 / TOKUJIN YOSHIOKA + TYD

 

 

「A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA」
所在地:東京都港区南青山5-3-10 FROM-1st
オープン:2026年9月4日
空間デザイン、インスタレーション:吉岡徳仁 / TOKUJIN YOSHIOKA + TYD
Photo:© ISSEY MIYAKE INC.

 

吉岡徳仁
デザイナー / アーティスト。1967年生まれ。2000年吉岡徳仁デザイン事務所を設立。デザイン、建築、現代美術の領域において活動。代表作には、東京2020オリンピックの聖火リレートーチをはじめ、パリのオルセー美術館に常設展示されているガラスのベンチ「Water Block」などがあり、作品はニューヨーク近代美術館(MoMA)やフランス国立近代美術館など、世界の主要美術館に永久所蔵されている。文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞、Design Miami / Designer of the Year、Milano Design Award最高賞など、国際的な賞を多数受賞。

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