SOU・SOU 足袋

足袋形状のモチーフが建築を包み込み空間全体でブランドを表現

 

「SOU・SOU 足袋」は、履き物を中心とするSOU・SOUの象徴的なブランドで、2002年の発足時に発表した「地下足袋」は、伝統的な作業履きをポップでモダンなファッションアイテムへ進化させたエポックメイキング的なアイテムです。今回、2015年にデザインした現在のショップから、少し東へ移動した自社ビルの1階への移転を機に、新しいSOU・SOU 足袋をデザインしました。
建築理論における被覆(エンベロープ)の理論は、19世紀の建築家ゴットフリート・ゼムパーが提唱し、のちにアドルフ・ロースが発展させた思想です。構造体(骨組み)よりも「空間を包み込む表層(壁・被服)」を本質と捉え、建築と身体の密接なつながりを説く概念です。SOU・SOU 足袋は、その延長線上で内部から染み出してきたインテリアデザインが建築を飲み込むように侵食する手法で、足袋の形状をモノグラム化したグラフィックを「アルミニウムの鱗張り」として、ビルの構造体を覆い、本来のカタチを変える新しいコンセプトのコマーシャルデザインとしました(鱗張りは、魚の鱗のように、板や金属、石などの小さな素材を1枚ずつ少しずつ重ね合わせながら外壁や屋根に張っていく伝統的な工法)。現在のショップデザインを継承しながら、木と和紙と土を使った「入りやすく」「観やすく」「手に取りやすい」人に優しい新しい環境を創っています。(辻村久信デザイン事務所+ムーンバランス)

 

 

「SOU・SOU 足袋」
所在地:京都府京都市中京区新京極四条上る中之町578-1
オープン:2026年7月16日
設計:辻村久信デザイン事務所+ムーンバランス 辻村久信 吉田沙穂 上村悠太朗
設計協力:桑田智佳
床面積:68.96㎡
Photo:繁田諭写真事務所 繁田 諭

 

【内外装仕様データ】
床:左官床/モルタル下地アクリル樹脂系塗り床(特注色 アーキフロアーAW/エスケー化研) オーク材複合フローリングt18巾300の上艶消しウレタンクリア塗装(ニッシンイクス)
壁:PBt12.5下地AEP
天井:PBt12.5下地ナラ不燃化粧板t6の上艶消しウレタン樹脂塗装(リアルパネル/ニッシンイクス)
屋根:特注足袋型アルミパネルt1鱗張り(コンブ金物店)
家具・什器:畳ベンチ 壁面棚/特注製作(FUTURA家具工作所) レジカウンター/特注製作タイル貼り(CMB-B/織部製陶) VP什器/特注製作(ARACO)

 

辻村久信/辻村久信デザイン事務所+ムーンバランス
2006年株式会社ムーンバランス設立。2005年~奈良女子大学特任教授。2008年~2023年京都芸術大学教授。プロダクトから建築まで境界を超えて、日本の伝統の軸線上にあるモダンデザインを創造する。代表作に雪月花、Ricordi、chano-ma、SOU・SOU、WA-Qu exhibition、宙・渡月荘金龍、銀座あけぼの、木曽路、STRASBURGO、土屋鞄製造所、MALEBRANCHE、亀屋良長、八幡屋礒五郎、ごはんや一芯、ネクステージ、保壽寺、湖南荘、RIN。

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