









ブランドのコンセプトを素材やグラフィックで象徴的に表現
様々な飲食ブランドを持つTAPETUM社が新たに展開するベーカリーブランド「BULB 焼物店」。“香ばしさをデザインする”をコンセプトに掲げ、パンを“焼物”として捉え、独自の火入れ技法を用いてパンを焼き上げる。
名古屋・伏見はオフィスビルや商業施設が立ち並ぶ、多くの人々が行き交う名古屋の主要エリアである。大通りから少し入った路面の区画は、弧を描く巨大なガラスウォールが特徴的で、昼は自然光に包まれ、日が涼むと一転して外からはガラスショーケースのような佇いを見せる。ライブ感が店外からも感じられる位置にオープンキッチンを設け、その様子が映り込むミラー張りの格子天井には「BULB」のコンセプトから展開したオリジナルのグラフィックを描く事で、よりシンボリックなものとしている。多様なシーンに対応できるよう、様々なパターンの客席をパンが並ぶカウンターを囲うように配し、イエローやオレンジ、ブラウンをベースとした焼き色を彷彿とさせるカラースキームで構成。象徴的なビッグテーブルのガラスブリックやテーブル席の壁面の石柄などにはコントラストを付けたグリーンカラーでそれぞれ素材選定を行った。
また、“トレンドに左右されない、一過性にならない空間”というオーナーのリクエストと、中国茶を用いたメニューが提供されている事から、中国で永く用いられるディテールも取り込んでいる。
「BULB」の店名に込められた、シャッターを開き続けて光を取り込む、カメラの“バルブ機能”と、根を張り花を咲かせる“球根”の2つの想い。人々に寄り添い、永く愛され、この地に根付いて行くことを願う。(長谷川裕也/FiG)
「BULB 焼物店」
所在地:愛知県名古屋市中区錦1-17-28
オープン:2025年11月11日
設計:FiG 長谷川裕也
客席数:24席
床面積:140㎡
Photo:adhoc 志摩大輔
【内外装仕様データ】
床:モルタル仕上げ 一部タイル貼り
壁:クロス貼り 一部タイル貼り
天井:クロス貼り 突き板貼り 木格子+特注グラフィックシート貼り アクリルミラー
家具・什器:ガラスブリック積み 突き板貼り デザインパネル貼り

長谷川裕也/FiG
1994年、大阪府生まれ。京都造形芸術大学環境デザイン学科を卒業後、2015年より株式会社グラマラスに6年間在籍、2021年にFiG(フィグ)設立。インテリア・家具・プロダクトと多岐に渡るデザイン、ディレクションを手掛ける。表層だけに囚われない、本質的なデザインから導き出される遊び心とオリジナリティ、そこから生まれる豊かさをコンセプトとしている。







