「2022年ミラノ・デザイン・ウィーク」を振り返る vol.1

〜デザイントレンド、“5つのポイント”と“3つのトピックス


2019年以来の本格開催となった世界最大規模のデザインの祭典「2022年ミラノ・デザイン・ウィーク」。
次回開催が再来月4月に迫るなか、いまいちど前回のデザイントレンドを振り返ってみたい。
全3回にわたりレポートしてくれるのは、凸版印刷のチーム〈C-lab.〉。
〈C-lab.〉は、80年代からミラノ・サローネへ現地視察を行い、分析を重ねてきた。
第1回目の今回は、3年ぶりの「2022年ミラノ・デザイン・ウィーク」を〈C-lab.〉独自の視点でトレンド解析してもらった。

文・C-lab.(凸版印刷)


1つ⽬のポイントは、今展のテーマとも重なる「サステナビリティ」。建築家マリオ・クチネッラのキュレーションによる企画展では環境負荷を低減する素材やアイデアが多数提⽰され、各メーカーでも環境に配慮したマテリアルの新商品が展⽰されました。

2つ⽬は、異業種の「コラボレーション」。多様化するライフスタイルに呼応し、業界の枠を超えたブランドのコラボ展⽰が多数⾒られました。

■ サステナビリティ

Design with Nature

■ コラボレーション

De Padova + Paul Smith

3つ⽬は、伊語で温かな⾊を意味する「コローレカルド」。グレーやベージュなどの優しい⾊合いをベースにした温かな雰囲気のスタイリングが各社で⾒られました。

4つ⽬は、昨今のインテリアシーンに顕著な「マルチミックスマテリアル」。3〜4種類の素材を組み合わせた空間や製品の展⽰が⽬⽴ちました。

そして5つ目のポイントは、ファッショントレンドでもある「チャンキースタイル」。プークレなどのふんわりした素材のインテリアが散見されました。

■ コローレカルド

PAOLA LENTI

■ マルチミックスマテリアル

Baxter

■ チャンキースタイル

GERVASONI

トピックスとしては、まず動画やアートを投影したサイネージによる空間演出など、「+デジタル」のツール活⽤が顕著でした。また、職⼈の⼿業を思わせる「クラフト」や「プリミティブ」な表現のアイテムがアクセント的に⽤いられていたほか、家具や収納扉、展⽰ブースの壁⾯などに「リブパネル」が多⽤されており、⼀⼤トレンドになっていました。

■ +デジタル

moooi

■ クラフト・プリミティブ

FLEXFORM

■ リブパネル

Arclinea

C-lab.

凸版印刷 C-lab.(Toppan Creative Laboratory)は、⽣活空間のサーフェースデザインをベースに調査・分析を⾏い、製品開発から空間全体のソリューション提案を⾏うデザインファーム。1980年代より「ミラノ・デザイン・ウィーク」をはじめとする国内外のインテリアデザインのトレンド分析を⾏っています。

https://forest.toppan.co.jp/designtech/clabo.html

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